ポップの介護日記

愛犬ポップの介護生活をマイペースに記録していきます。

26日目

ポップが以前発作を起こしたときついでに色々な検査をやってもらって、腎臓がだいぶ悪くなっていることが分かったので、抗けいれん剤と一緒にずっと腎臓の薬も飲んでいます。何でも、老廃物を外に出す機能が悪くなっているとか。

そして先週、3回目の病院に行ったとき(私は仕事で付き添えませんでしたが)ろ過機能は良くなっているが血液中の「リン」の値が高くなっていると言われたそうです。

調べてみるとこの「リン」は、体内のカルシウムと結合して骨や歯を丈夫にするが、腎臓の機能が低下すると血液中にリンがたまりやすくなり、身体はバランスを保つために骨からカルシウムを取り出すため、骨がもろく弱くなってしまうんだそうです。

これまでポップが食べていたドッグフードの成分表を見てみると、どれもこれもリンが入っています。腎臓さえ正常に働いていれば、「リン」は身体に必要な栄養素なんですね。でも、今のポップは摂取してはならない。

んで、獣医さんに薦められたドッグフードがこれです。

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左と右のエサは輪の含有量を制限し、たんぱく質や必須脂肪酸の含有量を調整するというものです。

ポップはドライフードがあまり好きではないのですが、これは口に合うのかもぐもぐ食べます。

しかしこの食事療法食、1kgで1513円です。缶詰は一缶300円。今までのエサの値段の軽く3倍…

真ん中は食餌中のリンを低減し吸収を抑えるというお薬です。30袋で3000円、1日1袋なので、1ヶ月これだけで3000円かかるということです。

 

私自身は安月給ですが幸い父がまだ働いてくれていますので、この食生活を続けていけそうです。缶詰はさすがに毎日与えられませんが。

 

犬の十戒」という詩があります。ノルウェーのブリーダーが犬の買い手に渡しているお願いごとが原典になったものだという。映画でも話題になりました。

私も、ポップを飼おうとしたとき一応目を通しました。

 

「私が年を取っても、私の世話をして欲しい。あなたもまた同じように年を取るのだから。」

 

この文も読みました。でも、「それは当然でしょう」と思うくらいで、深くその意味は考えませんでした。今はその言葉の重みがよく分かります。

最近、老犬が捨てられるニュースをよく見かけます。

胸が苦しくなるニュースです。飼い主が捨ててしまった理由で一番に挙げられるのは、「老犬はお金がかかるから」ということなんだそうです。

それで捨てていいわけはもちろんありません。そんな先のことも考えられないような人は犬を飼う資格はありません。

でも、私も考えていませんでした。どんなにお金がなくても捨てることはないと誓って言えますが、天涯孤独の身だったら恐らくここまでお金をかけることは出来ませんでした。

この前動物病院に行ったとき、正直見た目浮浪者のように貧しそうな人が、飼い犬を大事そうに抱えてやってきて、会計のとき色々なポケットから一生懸命小銭を出している姿を見かけました。あれは、私の姿だったかもしれないのです。

果たして私はポップを飼う資格があったのでしょうか。

深夜に夜泣きするポップを宥めなだら、最近よくそんなことを想うのです。

 

だからといってポップのいない人生なんて考えられないし、ポップと日々を過ごせたことを幸せに思わずにはいられないのですけれども。